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2023年3月4日放送

『教えて、久保書記長!』 Vol.4

🄺 さてさて始まりました。就労支援情報チャンネル「アクセス」の時間です。今週はですね、新しい取り組みでスタートしました。「教えて、久保書記長!」の総括として雑談を含めて書記長と話していければと思います。書記長、今週もよろしくお願いします。

🅺 よろしくお願いします。

🄺 今回、この新コーナーをやるにあたって結構、実はたくさん質問をもらってたんですよ。

🅺 読みました。

🄺 めちゃくちゃあるので、こぼれたやつを駆け足で一言ずつぶった切っていくみたいな感じで話していければと思います。

🅺 はい。

🄺 例えばですね、1つじゃあ言いますね。

──毎回同じ内容の相談を繰り返す利用者に対して毎回同じ対応になってしまいますが、どう対応していけばいいでしょうか?──

🄺 という質問がありましたけども…。

🅺 毎回同じ内容の相談は多分無いと思うんですよ。どこか微妙に変わってるはずなので。そこをまず見抜く。

🄺 ちゃんと見抜けと…。

🅺 それで本当に同じだったら「しつこい」と言ってあげた方がいいと思います。実際にユニオンで何度も何度も来る人には「しつこい」といいますか「忙しい」とか言います。それはどういう意味かというと、社会に出た時にこれをやると同僚や上司は必ず「しつこい」と思って嫌いますね。でも本当に同じことを毎日朝から晩まで聞くようなタイプの人もいるんですね。でもその人にきちんとそう言うことを教える。

🄺 「それをされると相手はこう思っちゃうよ」。

🅺 そうです。

🄺 「俺はいいけども、社会に出たらこれじゃこう思われちゃうよ」と…。

🅺 それはダメですね。「僕もそう思うんだから」って言った方がいいです。

🄺 なるほど…。では次です。

──就労目的として利用を開始されたはずですが、利用日数が減る、休みが多くなる利用者に対して当初の状態に戻すにはどうしたらいいでしょうか?──

🅺 これ、就職した後もやっぱり1回休職しちゃったりとか、ありがちではあるんですよね。だからそのあたりが体調の管理というか、そういうとこもあるでしょうし…。

🄺 これ「夢」と「希望」と「光」じゃないですかね?

🅺 そうですね。だから就労した先のイメージがやっぱりできてないと、こんなことやってても意味あるのかな? みたいになっちゃうとこういうことになるのかなって気がしますね。だからやっぱり働いた時も最低賃金で6カ月ごとの契約で、昇給も昇進もボーナスも退職金もありません…。とこういうケースがいっぱいあるんですね。だいたいみんなやる気なくなっちゃいますもんね。

🄺 それでどうやってやる気を出せって話しですかね。

🅺 頑張っても評価しませんっていうメッセージになりますから、だからそういった意味では「ここを頑張ればこうことになるよ」っていうものが出せるといいと思うんですね。でもどうですかね? やっぱりここで就労支援の状況でこうだと会社に入ってもこうなり兼ねないじゃないですか。そうなった時に、例えばそれを繰り返すと長らく働けない人になったりするので、やっぱりそんな人生でいいの?っていうようなことかと思うんですよね。

🄺 人生観とか希望の光を与えるようなアドバイスをしていけばいいんじゃないでしょうかね。じゃあ次行きます。

──訓練最中に訓練以外のことを毎日している。説明しても訓練しようとせず、怒ってしまう場合の対応はどうすればいいでしょうか?──

🅺 これもやはり懲戒処分、例えば訓練というのはイコール会社に入った後に作業する業務じゃないですか? それで業務命令で「この仕事やってくださいね」って言って違うことやってれば、当然「ちゃんとやってください」。直らなければ最後はクビになりますから…。それに対して利用者が怒るということはまず甘えてるわけですよね。そんなふうに甘えた感じで自分の障がいを理由に、また出すタイプだと思うのでその辺りが本当に自分が働こうとする上で一番ネックになってるんじゃないのかっていうような質問するのもいいかもしれないですね。

🄺 なるほど、それでは次にいきます。

──利用者さんから休みたいと言われた際に、それが甘えなのか本当にしんどくて休みが必要なのか、判断に迷うことがあります。どのように見極めるといいでしょうか?──

🅺 これは見極めるのは無理なので聞けばいいと思います。「甘えてるんでしょ」って聞けばいいと思います。そうすると「いや本当にこうなんですよ」ってなってくるので。見極めるっていう事はコミュニケーション取らないってことですよね。これ本当かどうか想像してるということですよね。これ聞かないとわからないですね。

🄺 ちゃんとコミュニケーションとって接しなさいと…。

🅺 この先いくと長く働くコツなんですけども、支援の場でこれを教えておきますっていう形でできるとしたら、会社の場合「ちょっと今日は休みたい」。これまず通用しません。本当に休む時は会社の場合「診断書を提出してください」ですよ。

🄺 そうですね。

🅺 だからそういう意味では、大丈夫なら来る。でも本当にダメな時には診断書を出して休むのが会社だから、就労支援の場でもそういう習慣をつけていこうねみたいな…。

🄺 なるほど、ごもっともですね。

🅺 これ見極める必要ないんですよ。

🄺 なるほど。就労支援事業所であったとしても要は働くための訓練の場ですから、卒業後と同じ対応というか…。

🅺 そうですね、想像できる想定できることに対しては教えるというのは当然やるべきだと思います。

🄺 それもぜひ皆さん取り入れてもらえたらと思います。書記長、この3週に渡ってどうですか?

🅺 全体的にやっぱりどうもその支援の方々がやっぱり障がいのある人たちを「かわいそう」というか、自分たちが手伝いできればみたいな、ちょっと距離感があるのかなっていうのは質問の文面には見えるんですね。でもその裏を返すとやはり思った通りにならなかったらっていうのがあると思うんですよ。僕のところでもやっぱり相談に来て対応しても自分が思った結果にならないような時があって、簡単に言うと逆恨みされたりするんですね。「久保さんに頼んだのに全然思った通りにならなかった」と…。それでずっと文句を言ってくる人がちゃんと働けてるんですよ。その時に、自分に文句を言って自分が悪者になって彼が働けるんだったら、これも仕事のうちだと思うようにしてますので、ちょっとそのぐらい思っていただけると、もう少し肩の力が抜けて対応できるんじゃないのかなって気はしています。

🄺 顔は怖いのに、本当に心は仏様のような心ですね(笑)。

🅺 ありがとうございます。

🄺 それでは来週以降もこのコーナーを当面続けていきたいなと思いますので、リスナーの皆さん、久保書記長を「う〜ん」と唸らせるような骨のある質問をぜひぜひお待ちしております。公式ホームページの問い合わせフォームからでも、いくらでも質問を受け付けますから、ぜひぜひ皆さんたくさんのお便りを待っております。

🄺 ありがとうございました。

DJ. カジキング

2023年3月 11 日放送

障がい者の働き方 ①

🄺 皆さまおはようございます。土曜日の朝といえば就労支援情報チャンネル「アクセス」の時間です。

🄺 さあ皆さまいかがお過ごしでしょうか。実はですね、記念すべき 100 回放送を忘れてまして、今回なんとですね「102 回目の放送」になります。

🅺 おめでとうございます。

🄺 雑の極みみたいな番組になっておりますけども、気を引き締めて 200 回放送を目指して頑張っていきたいと思います。

🄺 今週のゲストはもう準レギュラーみたいになっちゃってますけども、ソーシャルハートフルユニオン書記長の久保さんに来ていただいてます。よろしくお願いします。

🅺 よろしくお願いします。

🄺 さあ今回のトーク内容なんですけども、書記長がなんと2月 16 日木曜日に NHK ラジオの「Nラジ」さんに出演されたということで、その時の放送内容について振り返りトークなんかできれば面白いなと思っております。

🄺 このラジオを久保書記長だけじゃなくて、横浜市立大学教授で国の障害者雇用の分科会委員の影山さんと一緒に対談されてますね。

🅺 そうです。

🄺 ラジオ聞いたんですけど影山さんが、障がい者の方に対しての例を挙げておられたんですね。「こういうふうな特性持ってる方には、こういうふうな活用方法がある」みたいな話しをされてて、例えばですけど倉庫の中で1人で「きのこ」かなんかだったと思うんですけど、栽培活動をしたら人とコミュニケーションが苦手だから特性的にもうまくいったみたいな内容だったりとかあったんですけど、なんか全体的に暗かったなという印象があるんですけど…。

🅺 そうですね、もともと僕のところにディレクターの方が来て、障がい者雇用の暗い部分って言うんですかね、その農園の代行ビジネスみたいなニュースに触れて、これ「許しちゃいけないんじゃないか」みたいな思いで「ちょっと話しをしてくれませんか?」と言われたんですけど、夕方のラジオなので、ながら聞きの人がすごく多いし分かりやすい言葉とかで「やっぱり障がい者が働くっていうことに無関心じゃいけないんだよ」っていうテーマもあったんですね。

🄺 なるほど。

🅺 ながら聞きだけど「障がい者と一緒に働く時代だよね」とか「今現状こうなってるんだ」みたいな、そういう投げかけができればっていうようなお話しだったんですね。

🅺 それで、おっしゃる通り影山先生の例がやっぱりどうしても最低賃金に貼りついた「障がい者だからこれやらしとけばいいだろう」みたいな事例がちょっと多かったのも事実だと思います。

🅺 僕は本当に批判をするつもりはもちろん無いんですけど、影山先生の 10 年ぐらい前に書かれた本も読んだんですけど、まあそういったことをやりながら社会参加する。それが受け入れた側の気持ちも優しくなって「みんなニコニコになるよね」みたいな本なんですよ。

🅺 ただ、じゃあ働いてる側はどうかっていうと、やっぱりチャンスも欲しいし選択肢も欲しいし、それこそ人並みに稼いで趣味に使いたいという人も今圧倒的に増えてますので、やっぱりどうもあの番組なんかでもいわゆるどちらかというと福祉的な部分と、今のその就労の環境が変わろうとしてる中で本当に「普通の人と同じように働きましょう」っていう中ではやっぱりちょっと若干ズレはあったのかなと気がしますね。

🄺 聞いてて、それこそこれもディスってるわけじゃないんですけど「最低賃金のそれ多分仕事だよね」みたいな感想が多々あったんですよ。求められてるのは、それこそテーマがその農園系の話しから、輝けるような働き方の場をどう提供できるかとか、どう工夫して作っていくか、みたいなものとの対比みたいな話が一番求められてたのかなって僕は感じたんですけど、その実例が全部最低賃金の仕事っぽいなっていうような、実例ばかりだったのであんまり農園と変わらないんじゃないのっていう印象を受けたんです。

🅺 あの実例だと、だったらさらに「面倒なのこっちでやりますから」って言って「一箇所にまとめちゃいましょう」みたいな風になっていくと思うんですよ。でもやっぱりテーマとしては、これがすごく障がい者雇用を後退させる、劣化させるシステムですよっていうことで、久保さん「思いっきり批判してくださいってディレクターから言われてたので、こちらで鍛えられてるんで、なかなかちゃんとスラスラとしゃべれたかなと思います。

🄺 今後もいろいろと声がかかってくるんじゃないですか?

🅺 そうですね。やっぱり障害者雇用率がもうバンバンと上がると、今の 2.3 から、まもなく 2.4567…っていうのは業界の人はもう知ってるじゃないですか?

🄺 既定路線ですね。

🅺 猶予はとるけれど公的部門になるととうとう3%になるんですよね。それで僕が障がい者のユニオンを始めた頃が、まだ雇用率 が1.6%ぐらいでしたから倍近いですね。あといわゆる従業員 100 人以上の会社にルールだったのが、もう今 37.5人 とかなので、事実かけるかけるの倍のイメージですかね?

🅺 だからますます障がい者が働くっていう窓口は増えるでしょうし、じゃあ今までみたいに「数だけ合わせればいいよ」じゃなくて、いかにキャリア形成できるか、簡単に言えばもう本当に働いたことで、ちゃんと家を借りたり恋人を作ったり遊びに行ったりができるかどうかっていうところも、テーマは変わってはいるんですよ。

🄺 シンプルなんですけど、そこなんですよね。

🅺 そうですね、僕が一番いろんなところから声がかかったのが、雇用の水増し問題の時なんですね。あれがやっぱりニュースになった時にあっちこっちからコメントを求められて言いにくいことを全部僕に言わせてみたいな…。

🄺 そういうポジション…。

🅺 なんですけど、今回みたいに雇用率が上がりますし、やっぱり法律を作る人たちの気持ちが今熱いじゃないですか? だから逆に言うと、もう少しちゃんとしないとっていう目が厳しくなるのかなっていう気はしますね。

🄺 まあ、そうですね。こういう暗い話題がやっぱり多い業界なんですけども、一方、明るい話題があったんですよね。

🅺 ありましたね。

🄺 なのでそのニュースについて来週またお話しできればと思いますので、よろしくお願いします。

🅺 よろしくお願いします。

DJ. カジキング

2023年3月 18 日放送

障がい者の働き方 ②〜実例

🄺 さあ、今週もよろしくお願いいたします。ソーシャルハートフルユニオン書記長の久保さんに来ていただいてます。よろしくお願いします。

🅺 よろしくお願いします。

🄺 先週、Nラジさんに出演された件のお話を伺いましたけども、一方2月の 26 日にデイリー新潮さんの方で「障がいを持っている人間がこういう働き方をしてますよ」と明るい記事が配信されてるんですけど。

🅺 Nラジの時の話もしましたけど、結局最低賃金でキノコ栽培でしたっけ? ジメジメした暗いところで働くみたいな。

🄺 暗いところがふさわしいみたいな言い方をされてましたね。

🅺 あれが全国の電波に乗ってるというか、ラジオで言うのが現実ですけど、今回もデイリーさんも全国区というか、新潮さんですからね。そういうところがこうやってちゃんと頑張って働いてる人いるよっていう、なんかすごい世の中が明るくなるような記事になってますね。

🄺 そうですね。内容はプログラミングについてみたいな話がちょこちょこあるので、難しい部分っていうのもあるんでしょうけど、注目したいのは給料。これを赤裸々に告白しているんです。

🅺 病名もそうですね。

🄺 病名が鬱と ADHD と若干の自閉症スペックトラム症(SD)ですね。ということを本人も告白していて、やっぱりプログラミングの道に行ったことによって輝やかしく伸び伸び働いているということですね。

🅺 いわゆる自立が出来てるんですね。

🄺 給料がなんと 36 万って書いてあるんですね。

🅺 すごいですね。

🄺 一つ僕から見て言えるのは IT 業界は多少こういう土壌があるんですよ。なぜかというと障がいを持ってる持ってないはあまり関係なく、この納期の中でこれが仕上げれるのっていうところが一番大事に見られるので、IT 業界は技術やスキルが高くなればそれなりの賃金が向上するっていう土壌が元々あってですね、そこもまあ、いい作用したんじゃないかなというふうに思うんですけど、これだと自立できますもんね。

🅺 そうですね。

🄺 36万もあればですね。

🅺 僕の経験から言うと、IT 企業は若干障がい者製造工場みたいな会社も多いので…。

🄺 なるほど、作り出す側ですね。

🅺 なので労働して鬱になってみたいなのもあるんですね。それで一回手帳を持ってしまうとスキルあっても急に最低賃金に張り付いちゃうんですね。でも逆にこういうふうにちゃんとスキルを評価されたり、病気や障害わかった上である程度のその適材適所みたいなものがあれば稼げるんだよっていうのは本当にいいニュースだと思いますね。

🄺 そうですね。それでこの雇われている会社さんも工夫されたみたいで納期を1.2倍にして、見取りあるような納期設定したりとか、いろんな工夫をしてこういう風になったと思うんでしょうけど、IT だけに限らずこういうふうな会社が増えてほしいですね。

🅺 そうですね。納期をちょっと余裕見るなんていうのは、本当にどんな会社でもできることなので、それ分が他の人にしわ寄せにいくいかないは別としても、その辺はまあ多分組めると思うんですよね。

🄺 そうですよね。仕事を受注する段階でそれを踏まえて、例えば見積もりしたりとか発注もらったりすればいいだけの話なんですね。

🅺 このあたりでやっぱりそのいわゆる「合理的配慮」でも揉めるところですけど、やっぱり働く側もこういうことが言えればいいと思うんですよ。

🄺 なるほど。

🅺 1.2倍の納期見てくださいでいいでしょうし、会社もそれでいいのねって言って発注出しやすいはずなんですよね。これどんな業種でも言えると思いますね。

🄺 そうですね、障がい持ってる方に関しては突発的に体調が悪くなったとか、早めに上がりたいとかいろんなことが起こりうるからですね。

🅺 そうですね。

🄺 少しゆったりめにしておけば、そういったとこもカバーして間に合ったないんじゃないかみたいな指導というか、そういったことも未然に防げるのかなと思いますね。

🅺 そうですね。あと社員教育みたいなものもやっぱ大事ですね。その会社が求めるスキルは最初から持ってる人なんてあんまりいないじゃないですか? 入った時に教育機関、試用期間みたいのがあるでしょうけど、それを少し長めに取るだけで違うのかなって気もしますね。

🄺 なるほと、やっぱり全国の就労支援事業所が就職先に送り出す前に例えばこういった小さな話ですけど「自分まあ、何があるかわからないので、仕事を自分に振る時は普通の健常者の 1.2 倍ぐらいの納期っていう感覚で僕に頼んでください」。みたいな可愛く言えばですね。

🅺 そうですね。

🄺 嫌っていう企業もそうないのかなと思いますね。

🅺 それを過重の負担だからという、拒否する会社は普通の人も働けないじゃないですか?

🄺 そうですね、そもそもです。

🅺 だからそういう意味で言うと、それで結果こうなっているよってこうなっているようなケース。そして当事者が自分の病名も明かしたり給与ももちろんですけど、これがまた全国紙というか大手じゃないですか? これ、衝撃ですよね。

🄺 そうですねこれ、記者も相当突っ込んだ質問したんですね。

🅺 そうですよね、でも暗いスキャンダルみたいなばっかり出していると、みんな疲れるじゃないですか? そういう中ですごくいい記事ですよね。

🄺 これは、Yahoo ニュースにも取り上げられて、Yahoo ニュースってですね、下にコメントを書けるところあるんですよね。「すごく元気の出る明るい記事でした」とかのコメントが出ちゃってるので見た人はそう思ったんでしょうね。

🅺 「発達障害は、今や珍しいもんじゃなくなりました」みたいなのもありますもんね。

🄺 なのでこういう記事も一つ参考に雇う側も雇われる側もこういう記事の中にヒントが隠されていると思います。

🅺 そうですね、本当にこの最後のてんかんの薬を飲み忘れて気づいたら病院のベッドだった時の恐怖に比べると、困難に当たっても大したことないと思えると…。こういうふうに言えるようなシミュレーションが支援の場でできるといいですよね。

🄺 そうですね。この締めコメントにやっぱり表れてますよね。

🅺 そうですね、だからやっぱりその障害や病気はやっぱりその辛さがあるし、恐怖もあるって事ですよね。でもそれに比べたらまあっていうぐらい仕事が楽しい、症状も落ち着いているのも好きなことやってるからだと、まぁそこに当たれる人ばっかりじゃないと思いますけれども、でも仕事っていうことをどういうふうに支援するか、そんな中で自分の病気症が一番大変だった時に比べたらっていうようなすごくいい言葉ですよね。

🄺 そうですね。

🄺 書記長、この記事の中に病名がこうやって具体的に出てきてるじゃないですか、またこれまでたくさんの障がいを持っている方の雇用トラブルの解決をされてきてるわけじゃないですか…。来週以降、具体的なその病名を僕が伝えていくので、そういう病名の場合、雇う側が「どういう配慮が必要だよ」とか、障がいを持っているその病名の本人さんに対して例えば「こういったことを自分は気をつけた上で、面接の場とかでも望むといいよ」…。みたいな病名ごとのアドバイスを来週から伺っていければなと思うんですけど、よろしいでしょうか?

🅺 はい、大丈夫です。

DJ. カジキング

2023年3月 25 日放送

障がいの病名について Vol.1

🄺 さぁ今週もよろしくお願いします。ソーシャルハートフルユニオン書記長の久保さんにお越しいただいております。

🅺 よろしくお願いします。

🄺 先週お伝えしましたように私の知り合いの就労支援事業所、まあ 10 数施設を運営されている事業所さんに「障害の分類をデータ的にちょっと出してくれない?」という依頼を僕がしまして、いただいた表がここにあるんですけれども、先週の放送で記事の話をしましたけども、あそこに自閉症スペクトラムとか、ADHD とか、具体的な名前が出てきましたのでそういったものをもう一回改めて深掘りして、病状までこの番組で解説したことがないので、是非詳しい話を聞いていければと思いますのでよろしくお願いいたします。

🅺 よろしくお願いします。

🄺 ここにいろいろ分類がありますが、ちょっと耳にしたんですけど「アスペルガー」とかもう無いんですね?

🅺 無いですね。ICD-10 とかですね、要するに国連が病名を決めるやつとか、アメリカで決める MS なんとかってあるんですよ。それが改定改定になって元々のアスペルガー症候群っていう病名がもう7、8年前に「自閉症スペクトラム」に統合されてますから現在の病名ではないです。

🄺 この表で言うと自閉症アスペクトラムを患って施設に通われてる方が 22 名、アスペルガーの方が8名って書いてあるので、実際は合わせたら 30 名ということになるんですね?

🅺 しかも、それも含めて発達障害の一つなので…。

🄺 なるほど、発達障害は 19 名って書いてあります。

🅺 ADHD も単体で出てますよね。ADHD も発達障害の一つですから…。

🄺 なるほど、ということは表をまとめますけれども自閉症スペクトラムの方が 22 名、アスペルガー症候群の方が8名、ADHDの方が12名、発達障害の方が 19 名と書いてますので、実際これは系統的には一つみたいな話ってことですね。

🅺 そうですね、発達障害に全部入るのがきちんとしたカウントの仕方です。ちなみにその下の「うつ」とか「適応障害」も気分障害っていうので全部一括りにできるので。

🄺 うつ病の方が 19 名、統合失調症の方が 13 名…。

🅺 はい、適応障害、不安障害、パニック障害。これはみんな気分障害っていう一つの病気なんですね。もう一つが双極性障害という、昔の躁鬱病ってやつですね、それが多いかな。僕のところに来る人では結構双極性障害、いわゆる躁鬱病の人も多いので…。

🄺 上がったり、下がったりというのが多い…?

🅺 そうですね、実はその障害・病名にそんなに詳しくなる必要はあまりないんですよ。まず発達障害なのか気分障害なのかで、何でかって言うと発達障害は一応生まれつきっていうことになってて、元々多分病院行っても子供の時のエピソードとかを聞かれて診断を受けるんですね。小さい頃から友達がいなかったとか、ひとりぼっちが多かったとかそういうエピソードを聞いて「じゃあ発達障害ですね」とか「物忘れが多いですか? じゃあ ADHD ですね」とか…。

🅺 そんな感じですね。あと例えば嫌なことがあると「ずーっと根に持ちますか?」と言われて「はい」ってなるとアスペルガーになったり、みたいなそんなレベルですね。

🄺 なるほど。

🅺 気分障害の方は簡単に言うと、寝れません、起きれません。最初は睡眠障害だと思います。例えば外に出ると動悸が激しくなる。それが同じ場所だと適応障害ですし、例えば電車の中だと不安障害とかパニック障害になると思いますね。

🄺 じゃあ、精神疾患と言っても大きく分けるとその2つがだいたい多い?

🅺 そうですね。あと就労とかに関わるっていう意味で言うと、例えばですけど、統合失調にしても鬱にしても重度の人ですといわゆる希死念慮って言うんですかね。その自殺願望みたいなのが強すぎて働くどころじゃないんですよ。措置入院だったりそのレベルになってきますから、やはり知るべきなのはそんなに病名に詳しくなることではなくて、特徴的なところですかね。発達障害も名前の分類が5年、10 年で一回変わりますのでそんなに詳しくなる意味が無いんですよ。

🄺 なるほど。上書きされていくわけですね。

🅺 そうですね。結局アスペルガー症候群もよくわかんないから、自閉症スペクトラムと一緒にしちゃおうよみたいなのが多分作ってる側の実態なんですよ。ADHD の多動性衝動性障害って言うんですけど、これも元々は落ち着きがないとか、物忘れが激しいとか、列に割り込んじゃうとか、そういうのがくっついてこういうかっこいい名前になってるので…。

🄺 なるほど、ADHD ですね…。

🅺 僕の中ではやっぱりその病気の人に発達障害ですとか、ADHD の傾向が強いのかアスペルガーの傾向が強いのかその2つしか聞かないですね。

🄺 アスペルガーの方、自閉症スペクトラムの方で職場のトラブルでこういうパターンが多いなとかありますか?

🅺 アスペルガー傾向の強いタイプの人は一度ミスとか、例えば上司に怒られたりして嫌な思いすると 10 年ぐらい忘れません。僕のところに来る人でも前の前の会社のトラブルがまだ忘れられません。というような相談が増えるんですよ。それがあの病気の特徴ですね。

🄺 なるほど。

🅺 逆にこの ADHD の方はとにかく物忘れが激しいとか、ミスが多いというトラブルが圧倒的に多くなるんですね。

🄺 雇う側の企業の担当者って、この特徴は知っておかないといけないところだと思いますか?

🅺 ただ知らない方がいいですかね。知って対応するとミスをするので、むしろこれこそがほんとに支援の場で、例えば同じアスペルガーの人でも僕が 10 人アスペルガーの人と相手すると、全く同じの人が一人もいないんですよ。

🅺 病名が一緒でも全部違う感じなんですね。最近は医師がこのアスペルガーと ADHD の混合型みたいな診断をするお医者さんが出てきまして「いや混合しないでしょ?」と思うんですけど、混合したら健常者でしょと思いますけども、複合型みたいな診断書があるんですよ。

🄺 じゃあ現場でもよくわからないことになってますね。

🅺 そう通りで分からないんですね。だから逆に言うとただやはりそのちょっと個性が強すぎるというか、いわゆるコミュニケーション。どっちもコミュニケーションに問題があって働くっていうのはコミュニケーションは大事じゃないですか。その上で指導するときに自身の病名の先、その人本人の特性を見極めていく、それも自身が見極める…。

🄺 なるほど、ちょっとこれ深い話になってきましたよ。来週も引き続きこの話を伺っていければと思います。よろしくお願いします。

🅺 よろしくお願いします。

DJ. カジキング

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